地下書庫に憩う日々

最近読んだ書籍の目録

こういう部屋あったら住んでみたい?(笑) / 愛しのかな

愛しのかな 田中ユタカ 竹書房

愛しのかな 1 (バンブー・コミックス DOKI SELECT)

昔一冊だけ買った雑誌に、この連載が載っていてその号の話だけ憶えていた。なんとなく気になって改めて一巻から買って読んでみた。

たまたま読んだ号の話には描写がなかったから知らなかったけれど、これエロ漫画のジャンルだったのね(笑)。でも、絵は好みだし、登場人物の顔もみなかわいらしい。そして、主人公の大吉くんとかなが住んでいる廃屋のようなマンションの描写がすごく美しい。

話はややセンチメンタルな気がするけれど、ただのエロ漫画とちがって、生と性を丁寧に描いてあると思う。名前に似合わず不幸な出来事が続いて誰も住んでいない廃屋のようなアパートに引っ越してきた大吉が、その部屋で昔自殺して腐乱死体となって発見された女の子かなの幽霊に「憑りつかれ」た。実はかなに触ることができて、同棲状態なのをいいことにエッチし続けるというところはエロ漫画の宿命としても、その他の描写がただのエロ漫画とは違っていると思う。大吉がどんな人生を歩んできたのかとか、かながどうして急に人に触れられるようになっていったのかとか、そもそも自殺の理由はとか、細部には一切ふれておらず、なんとなく雰囲気だけの漫画ともとられかねないが、ここは続きに期待したいと思う。